今回の記事では、仮想通貨の購入・売却を検討する際にチェックしてほしいチャートパターン24選をご紹介します。
テクニカル分析とは
厳選チャートパターン24選
まとめ
この順番にご紹介します。
テクニカル分析とは
皆さんは、テクニカル分析という言葉を知っていますか?
テクニカル分析とは、過去の値動きから種々のパターンを読み取り、将来の値動きを予測する投資の分析方法です。
チャートがこの形になっているということは、このあとは価格が高騰or下落する可能性があるぞ!
このように予想が出来ます。
テクニカル分析は、過去の値動きを記したチャートを元にしているので、チャートパターンさえ覚えておけば、経済的な知識がなくても理解しやすいというメリットがあります。
仮想通貨の価格が上下した際の人間の心理は共通するので、同じような状況では同じような売買傾向が再現される可能性があります。
一方で、過去のパターンが必ず再現するわけではありません。
テクニカル分析で過去パターンと一致しても、別要因(大きな事故や災害、経済状況の転換等)で全く異なる値動きをする可能性もあることは理解しておきましょう。
とはいえ、テクニカル分析で提唱されているチャートパターンを頭に入れておくことで、買い時や売り時の判断を間違えるリスクをある程度軽減できますし、良いタイミングで取引をできる可能性も大きくなります。
自分のペースでチャートパターンを覚えて、投資家として少しずつ成長していきましょう。
厳選チャートパターン24選
テクニカル分析で提唱されるチャートパターンの種類は膨大です。
そこで今回の記事では、その中でも特に重要なチャートパターンを24パターンに厳選してご紹介します。
テクニカル分析をはじめて知ったという方は、まずはこちらで紹介するパターンを抑えておけば、基礎編はOKです。
それでは、1つずつご紹介します。
ヘッドアンドショルダー・トップ
特徴(成立条件)
ヘッドアンドショルダーズトップは相場の「天井」を示すチャートパターンです。
三つの山と二つの谷で形成され、二つの山に挟まれた真ん中の山が一番高い山となります。
両脇の山が肩、真ん中の山が頭というように見えることから、ヘッドアンドショルダーズトップと名付けられていますが、日本では釈迦の左右に菩薩が配置された三尊像に似ていることから「三尊」と呼ばれることもあります。
チャート解説
最初の山(肩になる部分)を形成後、その山の高値を更新しますが、前回の安値以下に下落してた新たな山(頭の部分)を形成します。
この時点から売り圧力が強まってきた(売りたい人が多くなった)事になります。
その後、価格は反発するものの前回の高値(ヘッド)を更新することなく3つ目の山(肩になる部分)を形成し、最初の戻り安値と次の戻り安値で引いたネックラインを価格が下に抜けることで上昇トレンドが終わったサインです。
そしてそこが売りサインとなり、ヘッドアンドショルダーズトップの完成となります。
ちなみに売りサインの後は、一番高い山とネックラインの長さと同じ長さの位置までの下落が1つの目安になっています。
ヘッドアンドショルダー・ボトム
特徴
ヘッドアンドショルダーズボトムは相場の「底」を示すチャートパターンです。
ヘッドアンドショルダーズトップの逆を示す形です。
チャート解説
3つの下向きの谷を形成後、価格がネックラインを上に抜けることで下降トレンドが終わったサインです。
同時にそこが買いサインとなり、ヘッドアンドショルダーズボトムスの完成となります。
そして、上昇トレンドは一番深い谷とネックラインの長さと同じ長さの位置まで続くが1つの目安になっています。
トリプルトップ
特徴
トリプルトップはヘッドアンドショルダートップと似ていますが、3つの山の高値が大体同じ位置にある場合は、パターンとして区別されることがあります。
チャート解説
ヘッドアンドショルダートップと同様、最初の戻り安値と次の戻り安値で引いたネックラインを価格が下に抜けることで上昇トレンドが終わったサインです。
そしてそこが売りサインとなり、トリプルトップの完成となります。
売りサインの後は、山の高値とネックラインの長さと同じ長さの位置までの下落が1つの目安になっています。
トリプルボトム
特徴
トリプルボトムは、ヘッドアンドショルダボトムと似ていますが、3つの谷の安値が大体同じ位置にある場合は、パターンとして区別されることがあります。
チャート解説
ヘッドアンドショルダーボトムと同様、最初の戻り高値と次の戻り高値で引いたネックラインを価格が上に抜けることで下降トレンドが終わったサインです。
そしてそこが買いサインとなり、トリプルボトムの完成となります。
買いサインの後は、谷の安値とネックラインの長さと同じ長さの位置までの上昇が1つの目安になっています。
ダブルトップ
特徴
ダブルトップは、アルファベットの「M」のような形に見える、相場の「天井」を示すチャートパターンです。
トリプルトップの山が1つ少ないバージョンです。
チャート解説
トリプルトップと似ていますが、ダブルトップでは、2度目の下落で直近安値のネックラインを割り込むポイントが、上昇トレンドが終わった売りサインであり、ダブルトップの完成となります。
売りサインの後は、山の高値とネックラインの長さと同じ長さの位置までの下落が1つの目安になっています。
ダブルボトム
特徴
ダブルボトムは、アルファベットの「W」のような形に見える、相場の「底」を示すチャートパターンです。
トリプルボトムの谷が1つ少ないバージョンです。
チャート解説
トリプルボトムと似ていますが、ダブルボトムでは、2度目の上昇で直近安値のネックラインを上回るポイントが、下降トレンドが終わった買いサインであり、ダブルボトムの完成となります。
買いサインの後は、谷の安値とネックラインの長さと同じ長さの位置までの上昇が1つの目安になっています。
V字
特徴
V字は、その名の通りアルファベットの「V」のような形に見える、相場の「底」を示すチャートパターンです。
底値で価格が留まらず、一気に即反発して上昇します。
チャート解説
「V字回復」という言葉を聞いたことがある方は多いと思います。
まさにこの通りで、V字では底値付近で価格が急騰します。
シンプルな形ゆえにV字の形を正確に判断する難易度は高く、ローソク足という1日の価格の値動き幅を確認できる指標について、ある程度理解すると判断の精度を上げることができます。
逆V字
特徴
その名の通りV字と逆の、相場の「天井」を示すチャートパターンです。
天井まで価格が一気に跳ね上がったかと思えば、一気に下落するパターンです。
チャート解説
仮想通貨の銘柄のなかでも特に時価総額の小さい銘柄にはよくあるパターンで、予兆がほとんどなく、ある要因で一気に価格が急落します。
こちらもV字と同様、判断が難しいチャートです。
ソーサートップ
特徴
ソーサートップは、高値のゾーンで発生するお皿(横ばい状態)のような形のチャートパターンです。
目立った反落もなく横ばいトレンドに変わる場面で登場する形と言われており、出現頻度が比較的少ないのが特徴です。
チャート解説
高値付近の一定の価格範囲内をしばらく維持した後、次第に上値から少し下げ、やがて取引量(出来高)の増加を伴って一旦はっきり分かる程度下落します。
この下落の際に維持していた価格幅を下に抜けたタイミングがソーサトップの完成であり、売りサインです。
ソーサボトム
特徴
ソーサーボトムは、底値のゾーンで発生するお皿(横ばい状態)のような形のチャートパターンです。
目立った反発もなく横ばいトレンドに変わる場面で登場する形と言われており、出現頻度が比較的少ないのが特徴です。
チャート解説
底値付近の一定の価格範囲内をしばらく維持した後、次第に底値から少し下げ、やがて取引量(出来高)の増加を伴って一旦はっきり分かる程度上昇します。
この上昇の際に維持していた価格幅を下に抜けたタイミングがソーサボトムの完成であり、買いサインです。
上昇レクタングル
特徴
上昇レクタングルは、抵抗線と支持線との間の中で価格が動いており、かつ、それらのラインが平行で、長方形のような形のチャートのことをいいます。
直前まで続いた上昇トレンドが、売り圧力が強くて高値を更新するには至らず調整局面に入っている(レンジ相場に入っている)という状態でよく現れます。
チャート解説
レンジ相場の抵抗線から上に抜けたあとに値を戻し、さらにその抵抗線で反発して価格が上昇したときにチャートの形が完成し、買いのサインです。
ここから上昇トレンドに転じます。
下降レクタングル
特徴
下降レクタングルは、抵抗線と支持線との間の中で価格が動いており、かつ、それらのラインが平行で、長方形のような形のチャートのことをいいます。
直前まで続いた下降トレンドが、買い圧力が強くて底値を更新するには至らず調整局面に入っている(レンジ相場に入っている)という状態でよく現れます。
チャート解説
レンジ相場の支持線から下に抜けたあとに値を戻し、さらにその支持線で反発して価格が下降したときにチャートの形が完成し、売りのサインです。
ここから下降トレンドに転じます。
上昇フラッグ
特徴
フラッグは名前の通り、旗のような形を示すチャートパターンです。
上昇フラッグは基本的に上昇トレンドの途中で出現し、天井や底では出現しません。
上昇局面の中で、一旦、価格の変化が落ち着いているような形です。
抵抗線と支持線が平行かつ右肩上がりになっているという特徴があります。
チャート解説
上昇トレンドは維持しつつも、一定の価格幅の中でのレンジ相場を形成していたところから、抵抗線から上に抜けたときにチャートの形が完成し、買いのサインです。
上昇トレンドはこのあと継続します。
下降フラッグ
特徴
下降フラッグは基本的に下降トレンドの途中で出現します。
下落局面の中で、一旦、価格の変化が落ち着いているような形です。
抵抗線と支持線が平行かつ右肩下がりになっているという特徴があります。
チャート解説
下降トレンドは維持しつつも、一定の価格幅の中でのレンジ相場を形成していたところから、支持線から下に抜けたときにチャートの形が完成し、買いのサインです。
下降トレンドはこのあと継続します。
上昇ウェッジ
特徴
上昇ウェッジは、下降トレンドから転じて上昇トレンドに変わるときに見られる形です。
支持線と抵抗線の幅が下に向かって狭まるように引かれるのが特徴です。
チャート解説
下降トレンドの抵抗線と支持線を結ぶ三角形から上に価格が抜けることでチャートの形が完成し、買いのサインです。
このあとは上昇トレンドに転じます。
下降ウェッジ
特徴
下降ウェッジは、上昇トレンドから転じて下降トレンドに変わるときに見られる形です。
支持線と抵抗線の幅が下に向かって狭まるように引かれるのが特徴です。
チャート解説
上昇トレンドの抵抗線と支持線を結ぶ三角形から下に価格が抜けることでチャートの形が完成し、売りのサインです。
このあとは下降トレンドに転じます。
上昇ダイヤモンドフォーメーション
特徴
ダイヤモンドフォーメーションは、文字通りダイヤモンドにも似た菱形または、少し崩れた平行四辺形の形状をしたチャートパターンで、売り買いが拮抗している場面で見られる形です。
出現頻度は少なく、形の見極めが難しいのが特徴です。
起点と終点は比較的近い価格で、左右の時間幅も前後半であまり大きな差は出ません。
また、水平ラインを引くと、パターン中での最高価格と最低価格もそこから同程度です。
そのため、早期に気が付くことができれば、終端付近の価格や時間帯を予測することができます。
上昇ダイヤモンドフォーメーションでは、最終的に上昇トレンドに転じます。
チャート解説
前半はトライアングルの形で進行しますが、中盤で価格の上下動が最大化すると、以降は触れ幅が次第に小さくなって、最終的に抵抗線の上に価格が抜けることでチャートの形が完成し、買いのサインです。
下降ダイヤモンドフォーメーション
特徴
上昇ダイヤモンドフォーメーションとは異なり、最終的に下降トレンドに転じます。
下降トレンドに転じるまでは、最終的にどちらのトレンドに転じるのかを見分けるのは、困難です。
チャート解説
前半はトライアングルの形で進行しますが、中盤で価格の上下動が最大化すると、以降は触れ幅が次第に小さくなっていくという点は、上昇ダイヤモンドフォーメーションと同様です。
しかし、下降ダイヤモンドフォーメーションでは、最終的に支持線の下に価格が抜けることでチャートの形が完成し、売りのサインです。
上昇・対称三角持ち合い(シンメトリカルトライアングル)
特徴
三角保ち合いとは「2本のトレンドライン」、または「「1本のトレンドラインと1本の水平線」を三角形上に引いたチャートの形です。
その中でも2本のトレンドラインで形成されるシンメトリカル・トライアングルは、高値と高値、安値と安値を結んだトレンドラインが『上下対称』になるタイプです。
上昇・対称三角持ち合いは、前の上昇トレンドの一時的な小休止(レンジ相場)を表していて、抜けた後も上昇トレンドを継続します。
チャート解説
価格の振れ幅が徐々に小さくなり、その後抵抗線を上に抜けるところでチャートの形が完成し、買いのサインです。
下降・対称三角持ち合い(シンメトリカルトライアングル)
特徴
上昇・対称三角持ち合いの反対の価格変動を見せる形です。
下降・対称三角持ち合いは、前の下降トレンドの一時的な小休止(レンジ相場)を表していて、抜けた後も下降トレンドを継続します。
チャート解説
価格の振れ幅が徐々に小さくなり、その後支持線を下に抜けるところでチャートの形が完成し、売りのサインです。
上昇トライアングル(アセンディング・トライアングル)
特徴
アセンディング・トライアングルは、三角保ち合いの中でも1本のトレンドラインと1本の水平線で形成されるチャートの形です。
水平な抵抗線と上昇トレンドの支持線で構成されるのが特徴です。
チャート解説
安値がだんだんと高値に近づいていき、最終的には上側の抵抗線を上に抜けるところでチャートの形が完成し、買いのサインです。
再び元の上昇トレンドが継続します。
下降トライアングル(ディセンディング・トライアングル)
特徴
上昇トライアングルの反対の価格変動を見せる形です。
下降トライアングルは、水平な支持線と下降トレンドの抵抗線で構成されるのが特徴です。
チャート解説
安値がだんだんと高値に近づいていき、最終的には上側の抵抗線を上に抜けるところでチャートの形が完成し、買いのサインです。
再び元の上昇トレンドが継続します。
上昇逆トライアングル
特徴
通常のトライアングルとは逆に、高値はだんだん上がり、安値はだんだん下がり、保ち合いが拡大していく形です。
一旦この形が形成されると、いつ跳ね上がるかもいつ急落するかも判断がつきません。
あまり出現しないパターンですが、買い勢力と売り勢力が増えて値動きが大きくなっていく状態を示し、相場をピークアウトするのが特徴です。
上昇逆トライアングルの場合は、最終的には価格が跳ね上がります。
チャート解説
安値と高値の幅がだんだん大きくなり、最終的に抵抗線を上に抜けるところでチャートの形が完成し、買いのサインです。
下降逆トライアングル
特徴
上昇逆トライアングルとは逆に、最終的には価格が急落する形です。
チャート解説
安値と高値の幅がだんだん大きくなり、最終的に支持線を下に抜けるところでチャートの形が完成し、売りのサインです。
まとめ
今回の記事では、仮想通貨の購入・売却を検討する際にチェックしてほしいチャートパターン24選をご紹介しました。
未来は誰にもわからない以上、毎回、仮想通貨の買い時・売りどきの正確な判断をすることはできません。
一方で、過去のチャートパターンの傾向を覚えておくことで、間違った判断をしにくくなります。
また、情報収集をする中でテクニカル分析の話題が出てくる事は多いため、情報の内容を理解して納得感を持って投資判断を行っていく上でも基本的なチャートの形の理解はとても大切です。
もちろん一気に覚える必要はありません。
記事を繰り返し読んでいただき、実践と合わせて知識を定着させていきましょう。
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